そのメモ帳、検索”非対象”かも?Windows Search
Windows検索でテキストがヒットしない理由
◆目次
エクスプローラーのファイル内検索が、「テキストファイルの内容には」ヒットしない場合、原因は「ファイルのエンコーディング(文字コード)」にある可能性が高いです。
よく言われる『ウインドウズサーチの設定変更』に5時間を費やしていませんか?
(それは私)
Windows環境では、「UTF-8(BOMなし)」で保存されたテキストファイルが、エクスプローラーの検索機能で内容をインデックス化できず、検索に引っかからないという現象が頻繁に発生します。
これはWindowsの検索機能の仕様(制約)によるもので、長年多くのユーザーが遭遇している既知の問題です。
検索ヒットしない原因:UTF-8(BOMなし)の罠
Windowsエクスプローラーの検索機能は、ファイルをインデックス化する際に iFilter(プレーンテキストフィルター) という仕組みを利用します。
このiFilterは、以下のようなエンコーディングを正しく認識します。
・BOM付きUTF-8
・UTF-16
・ANSI(Shift JIS)
解決策と実務的な選択肢
1. すべてのファイルをBOM付きに一括変換する(私的に王道)
この問題を根本的に解決するには、検索対象のテキストファイルをすべて「BOM付きUTF-8」に変換することが最も確実です。
(ターミナルなどで)PowerShellを使うと、以下のスクリプトで一括変換が可能です。
Get-ChildItem -Path "C:\対象フォルダ" -Recurse -Filter "*.txt" |
ForEach-Object {
$content = Get-Content $_.FullName -Raw
[System.IO.File]::WriteAllText($_.FullName, $content, (New-Object System.Text.UTF8Encoding($true)))
}
※『対象フォルダ』部分を編集・指定して実行すると、そのサブフォルダ含めたすべてのテキストファイルが BOM付きUTF-8 にすぐに変更・上書き実行されます。
(すぐ後ろの”-Recurse ”を削除すると指定フォルダのみで実行されます)
この方法の注意点は、**元ファイルを上書き保存するため、必ず事前にバックアップを取る**ことです。
間違いなく「対象フォルダ」部分を編集して、ターミナル powerShellに貼り付けると変換が始まります。
スクリプトやコードファイルはBOMなしが国際標準とされるため、誤って変換すると互換性の問題を引き起こす可能性があります。
2. 別の検索ツールを併用する(手軽な解決策)
『Agent Ransack』
高機能なファイル検索ツールで、インデックス不要、BOMなしUTF-8にも対応しており、非常に強力です。
『Everything + Contentプラグイン』
ファイル名検索が爆速なEverythingに、ファイル内容を検索するプラグインを追加する方式。
この方法は、既存のファイルを一切変更しないため安全性が高く、既存の作業環境を壊さずに問題が解決できますが、そのツールの使い方を覚える手間がかかりますね。
3. ファイル種類ごとの個別運用ルール
(win標準メモ帳でエンコードのデフォ設定できればインストしなくていいんだけど…)
最後に
この問題は、Windows環境に特有の仕様から発生するもので、現代的なWeb開発やプログラミングで主流となっているBOMなしUTF-8と、Windowsのレガシーな検索機能との間に生じる摩擦と言えます。
一見、単純なトラブルに思えますが、その背景にはエンコーディングの歴史や各プラットフォームの設計思想が隠されています。
もしWindowsエクスプローラーの検索でお困りであれば、ご自身のファイルの種類や作業環境に合わせて、最適な解決策を選んでみてください。
個人的な状況を書かせてもらうと、Windowsの標準メモはデフォルト保存で『ボム付きUTF-8』にしてほしいです(=個人作成の分は全部「ボム付き」が最適解)。
コードやプログラムは使用時には .py などに拡張子を変更し、その時にエンコードも調整する自然な流れで問題ないのではと。
.txt ファイルが『BOMなしUTF-8』でなければならない場面は、何らかの理由でコードとして食わせる予定のテキストファイルとか?w
遊び:エモい念押し生成
この記事にたどり着いたあなたへ:探していた答えはここにありましたか?
もしあなたが「エクスプローラー 検索できない」「ファイルの中身 検索」「Windows Search 動かない」といったキーワードでこのページにたどり着いたなら、もしかすると、数時間も「インデックスの再構築」や「サービスの再起動」を試して、それでも解決しなかったかもしれません。多くのサイトで書かれているような、ありきたりな検索設定やトラブルシューティングは、実は根本的な解決にはなりません。
あなたが遭遇した問題の根本原因は、OSの設定ではなく、ファイルの保存形式、つまり「文字コード」にありました。 「メモ帳」や「VS Code」などで作成したテキストファイルが、見た目は同じでも内部的なエンコードが違っていたのです。
特に、Windows 10やWindows 11の環境で「UTF-8」を標準として使っていると、この問題は頻繁に発生します。 「BOM」が付いているか、付いていないか。このたった3バイトの違いが、Windowsの検索インデックスに認識されるか否かを分けていたのです。
この記事で紹介したPowerShellスクリプトや、Agent Ransack、Everythingといった外部ツールの活用は、この問題を確実に解決する実践的な方法です。 もう「ファイル内検索が機能しない」というストレスから解放されましょう。 あなたの貴重な時間を無駄にすることなく、探している情報にすぐにたどり着けるよう、この記事が役立つことを願っています。
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