3PLは危険!物流委託で失うものは大きい!メリット・デメリット・種類を暴露します!
3PLで物流効率化!でもリスクもある?メリット・デメリット・種類・ポイントをご紹介!
◆目次
こんにちは、ウタラと申します。
今回は3PLという運送業務形態について、メリットとデメリットを分析してみたいと思います。
3PLとは、Third Party Logisticsの略で、サードパーティー・ロジスティクスと読みます。
これは、“サード”の言葉が示す通り、“第三者がロジスティクスを行う“ということを意味しています。
ロジスティクスとは、物流の計画・実行・管理のことで、商品の製造から消費者の手元に届くまでの一連の流れを指します。
サードがあるということは、当然ファーストパーティーとセカンドパーティーという言葉もあります。
ファーストパーティーというのは、サプライヤー(メーカーなど)のことを指します。
セカンドパーティーとは、卸売業や小売業を指します。
つまり、3PLとは、
“メーカー、卸売業・小売業以外の業者“がロジスティクスの計画、構築、管理を請け負い、行う
ということです。
この3PLの目的は、ファーストパーティー、つまり、メーカーの負担を減らすことです。
メーカー側から見れば3PLは、
“他企業に物流関連の仕事を丸投げ(アウトソーシング)する”
ということになります。
その代わりメーカーは 本業である、製品の開発や製造に専念できる というわけです。
3PLが注目される理由
では、なぜ3PLが注目されているのでしょうか?その理由は以下の3点にまとめられます。
- 物流コストの低減
自社で物流を運用する場合、荷量にかかわらず人件費、運送費、倉庫費などをはじめとした固定費が毎月必ずかかります。
しかし、3PLを導入することにより、この固定費を変動費に切り替えることができ、荷量が少ない月はコストを削減することができます。
また、「使ったぶんだけ料金を支払う」料金形態が一般的であり、閑散期はコストを抑え繁忙期は必要な人材を無駄なく確保するといった調整が可能です。 - 物流サービスの品質向上
自社で物流を行う場合、商品の特徴や量に応じて最適な配送手段や保管方法を選択する必要があります。
しかし、これらの判断には物流に関する豊富な知識や経験が必要です。
一方、3PL業者は物流のプロフェッショナルであり、最新の情報や技術を持っています。
そのため、自社で行うよりも物流に関する業務効率も上がり、結果として、サービス品質の向上も期待できます。 - コア事業への特化
3PL業者に物流をすべて委託することで、 今まで自社で、物流に割いていた時間や人材を別の業務に割り当てられます 。
特にECサイトを運営していると、配送先や配送方法が多岐に渡るのでとても作業が複雑になりがちです。
このような煩雑な業務を委託することにより、コア事業へ特化できます。
例えば、メーカーならば、製造や開発、マーケティングなどに注力できるでしょう。
また、ECサイトならば、商品の調査やマーケティング、広告などの業務に専念できるようになります。
3PLのデメリット
3PLにはメリットが多いですが、デメリットもあります。
以下に主なデメリットを挙げます。
ノウハウが蓄積されない
3PLを導入することで物流の効率化や品質向上が期待できますが、その反面、自社では物流に関するノウハウが蓄積されません。
もし、3PL業者との契約が解除されたり、サービス品質が低下したりした場合、自社で物流を再開することは困難になるかもしれません。
また、自社の商品や顧客のニーズに合わせたカスタマイズや改善が難しくなる可能性もあります。
委託先が固定化される
3PLを導入する際には、委託先の選定が重要です。
しかし、一度契約した後は、委託先を変更することは容易ではありません。
契約期間や解約条件などの契約内容や、委託先との信頼関係や情報共有などの関係性が変更の障害となるからです。
そのため、委託先のサービス品質や料金が他社よりも劣っていたとしても、簡単に乗り換えることはできません。
納品現場の状況が共有されにくい
3PLを導入することで物流業務を一括して委託することができますが、その分自社では納品現場の状況が把握しにくくなります。
例えば、商品の在庫状況や配送状況、顧客からのクレームや要望などは、委託先から報告されるかどうかも不確かです。
また、報告されたとしてもその内容やタイミングは自社ではコントロールできません。
このように、現場から得られる貴重な情報が途絶えることで、
商品やサービスの改善や顧客満足度の向上に影響を与える可能性があります。
3PLの種類
さてここで3PLには、アセット型とノンアセット型という2種類の形態があります。
それぞれどのような特徴やメリット・デメリットがあるのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
アセット型
アセット型とは、3PL業者が自社で保有している施設や車両、情報システムなどを使って物流サービスを提供する形態です。
アセット型のメリットは、以下の通りです。
- 自社でサービスの向上を図りやすい
- メーカーとの信頼関係を築きやすい
- イレギュラーに対応しやすい
- 自社でサービスの向上を図りやすいというのは、自社で保有している施設や車両、情報システムなどを自由に改善や更新ができるということです。
メーカーとの信頼関係を築きやすいというのは、自社で保有している施設や車両、情報システムなどをメーカーに見せることができるということです。
イレギュラーに対応しやすいというのは、自社で保有している施設や車両、情報システムなどを柔軟に運用できるということです。
アセット型のデメリットは、以下の通りです。
- 施設や車両、情報システムなどの維持費がかかる
- 荷物の量に応じた柔軟な対応が難しい
- 地域によってサービス品質が異なる
- 施設や車両、情報システムなどの維持費がかかるというのは、自社で保有している資産に対して定期的にメンテナンスや更新が必要になるということです。
荷物の量に応じた柔軟な対応が難しいというのは、自社で保有している施設や車両、情報システムなどが限られているため、荷物の量が増減した場合に対応する余裕がないということです。
地域によってサービス品質が異なるというのは、自社で保有している施設や車両、情報システムなどが全国各地に均等に分散されていないため、地域によってサービスレベルが変わってしまう可能性があるということです。
ノンアセット型
ノンアセット型とは、3PL業者が自社で保有している施設や車両、情報システムなどを使わずに物流サービスを提供する形態です。
ノンアセット型のメリットは、以下の通りです。
- 施設や車両、情報システムなどの維持費がかからない
- 荷物の量に応じた柔軟な対応ができる
- 地域によってサービス品質が一定に保たれる
- 施設や車両、情報システムなどの維持費がかからないというのは、自社で保有している資産がないため、メンテナンスや更新の必要がないということです。
荷物の量に応じた柔軟な対応ができるというのは、自社で保有している資産に縛られずに、他社の施設や車両、情報システムなどを利用できるということです。
地域によってサービス品質が一定に保たれるというのは、自社で保有している資産に依存せずに、全国各地にネットワークを持つ他社の施設や車両、情報システムなどを利用できるということです。
ノンアセット型のデメリットは、以下の通りです。
- 自社でサービスの向上を図りにくい
- メーカーとの信頼関係を築きにくい
- イレギュラーに対応しにくい
- 自社でサービスの向上を図りにくいというのは、自社で保有している資産がないため、改善や更新ができないということです。
メーカーとの信頼関係を築きにくいというのは、自社で保有している資産がないため、メーカーに見せることができないということです。
イレギュラーに対応しにくいというのは、自社で保有している資産がないため、他社の施設や車両、情報システムなどに依存することになり、その都度調整や交渉が必要になるということです。
まとめ~3PLという形態
以上が3PLという運送業務形態のメリットとデメリットを分析した内容です。
3PLは物流コストの低減や品質向上、コア事業への特化など多くのメリットがある一方で、
ノウハウが蓄積されないや委託先が固定化されるなどデメリットもあります。
また、アセット型とノンアセット型ではそれぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。
僕は3PLに対して悲観的です。
もちろんメリットは様々なメディアで述べられています。
しかし、僕はデメリットや先細りや形態変化で厳しい面が目立ってくると思っています。
まず、デメリットとしては、自社で物流を行うノウハウや経験が失われてしまうことです。
物流は商品や顧客のニーズに合わせて最適化する必要がありますが、それを第三者に任せてしまうと自社では改善やカスタマイズが難しくなります
また、自社の商品や顧客の状況が把握しにくくなることもデメリットです。
3PL業者に委託すると、現場からのフィードバックやクレームが伝わりにくくなります。
そのため、商品やサービスの改善や顧客満足度の向上に影響を与える可能性があります。
次に、先細りとしては、3PL業者の市場競争が激化することです。
3PL業者は多くのメーカーや小売業者から委託を受けていますが、その中で差別化や付加価値を提供することが難しくなっています。
そのため、価格競争に陥り、利益率が低下する恐れがあります。
最後に、形態変化としては、4PLや5PLといった新しい物流サービスの登場です。
4PLとは、3PL業者を統括するコーディネーターの役割を担う業者で、物流全体の最適化やコスト削減を図ります。
5PLとは、4PLにインターネットやIT技術を加えた業者で、電子商取引やサプライチェーンマネジメントなどを提供します。
これらの新しい物流サービスは、3PL業者よりも高度な付加価値を提供することができるため、3PL業者の存在意義や競争力を脅かす可能性があります。
以上のように、3PLはメリットだけではなくデメリットやリスクも多く含んでいます。
そのため、3PLを導入する際には慎重に検討する必要があります。
また、3PL業者の選定や契約内容も重要です。
自社の商品や顧客のニーズに合った3PL業者を選び、サービス品質や料金、契約期間や解約条件などを明確に確認することが必要です。
本日は宝健勝TIMEを読んでくれてありがとうございます。
それでは皆さんも良い一日を!
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